かつて、リストラされて就活でうまくいかなかった時の気持ち。
それを橘玲さんがこの本の中で的確に表現されていて、刺さりました。
結構厳しめな表現も含みますが、こんな感じ。
誰もが知っていることだが、高校中退で三十歳まで正規の仕事をしたことがなければ、まともな会社はどこも相手にしない。それを、「職業訓練を受ければ君だって正社員になれる」と諭すのは、偽善というよりもほとんど詐欺である。彼らの問題は人的資本がマイナスになっていることで、学歴や職業の欠落を初歩的な職業訓練で挽回することはできない。
人的資本とは、労働市場で客観的に評価される「稼ぐちから」のことだ。理屈の上でこれは人格(アイデンティティ)とは別のものだが、人的資本を否定される(面接で落とされたり仕事をクビになったりする)と、往々にして自分自信を丸ごと否定されたように感じる。こうして生きる気力を失い、社会復帰はますます困難になる。
貧乏はお金持ち/橘玲 P105-106より
私は高卒です。
就職氷河期世代ながら幸い就職でき、ぬくぬくと世間知らずな正社員生活を送っていましたが、ある日リストラ。
この引用よりはとても恵まれた環境にはいましたが、やはり30過ぎての就職活動で落とされた時に、ここに書かれているようなことを痛烈に感じていました(特に後半部分)
君はいらないよ。
そう言われているようにしか思えなくなってくる。
あれは本当に辛い。
周りのすごい人は軽やか
現在、私にはスーパー上司がいます。
仕事ができることはもちろん、もう視点が違う。
私がその辺の土手だとしたら、スーパー上司は富士山の山頂。
えぇーそんな視点?なんてことは日常茶飯事。
地頭がよくて、尋常ではない知識量。
独自ネットワークによるニュースになっていない情報まで提供してくれる、すごい人。
すごいがゆえに色々突き抜けており、たまに凡人の常識が通用しなくて翻訳するのに苦労しますが、とにかく私が人生で出会った中ですごい人No1なのは間違いない。
なにより、1箇所の仕事に固執していない。
そこがダメなら他にいけばいいじゃない。そんな感じ(勝手な印象)
いろんな仕事をその時のタイミングで渡り歩き、奇跡的に今、私の上司にいる。
お金持ちも軽やか
そして昨日の記事に書いたお金持ちの人も、すごい人。
サラリーマンでは億超えの年収を叩き出すのはほぼ無理ですから、もちろん自営業者です。
並々ならぬ努力と才能で、その地位を築いた人。
たまに話すことがあると「はぁ、あれはそういう話なんですね」と、こちらもチョモランマのような視点。
二人に共通しているのは、一箇所に固執しないで軽やかに移動していること。
私は典型的なサラリーマン思考ですが、この二人と接しているうちに気持ちに変化が。
そういう生き方もあるんだな。
あのトヨタでさえ終身雇用は無理と言っている今の時代。
そして何百年続いた土の時代から風の時代に切り替わった今。
この二人は生き方の道標になります(レベルは違いすぎるけど)
自分で決断する
あと、この二人の決定的なこと。
判断は自分でくだす。
当たり前じゃないの?と一瞬思いがちですが、何か決断する際にこんなことありませんか。
- 周りにこう言われたから
- 世間体的にこの方が
- 普通こうするもんでしょ
もちろん二人も意見に耳を傾けたり、参考にはします。
ですが人にどうこう言われたからとか、世間体などではなく、自分で考えて、自分で決める。
きちんと納得いくまで調べるし、決断に至る根拠もあるので、他から何を言われても揺るがない。
これは本当にそばで見ていてすごい。
私も「普通は」の思考になってしまいがちなので、大いに参考になります。
本日もお読みいただき有難うございました。
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